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Author:芳野 朔
芳野です。自作小説と手芸、日々の雑感をたま〜に綴っていきます。尚、ここに投稿された小説の著作権は全て私、芳野にあり、他の文章はその筆者に著作権があります。無断転載・盗用等を禁止します。

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『天使日記』

 ムラカミの日課は天使日記を書くことだ。
 天使が微笑んだ、天使がムラカミの手首をそっと掴んだ、天使の指がムラカミの肘の内側を優しくなぞった、天使の両手がムラカミの頬に触れた、等々。
 何を隠そう、ムラカミは毎日天使と会っているのだ。
 あー、そこの君、眉をひそめちゃ、いかん。ムラカミは小学校、中学校と常にトップクラスにいたし、高校は県下でもちょっとは名の知れたところに入った。二十歳を過ぎた今だって新聞は毎日五紙は読んでいる。ムラカミの頭の中はちゃんと活動しているし、心の闇も精神疾患もない。うむ。賢い者なら、ピーンときたかもしれないな、天使が比喩であることを。
 そう。天使とはサクラバさんのことだ。
 サクラバカオリ。天使の別名としては、ぴったりの名前だろう。
 サクラバさんは美人ではあるが、顔の美醜は関係ない。いや、ちょっとは関係あるか。ムラカミだって男である。そりゃあ、美人な方がいいに決まっている。だけれども、サクラバさんの美しさは心の美しさが具現化したものであると断言できる。断言できるほどにサクラバさんは心が美しい。
 昔、サクラバさんと知り合った頃、ムラカミは時として皮肉や意地悪を言い、暴れ、サクラバさんを随分と困らせたものだ。今考えれば、あまりにも幼稚過ぎて汗顔の至りなのだが、まあ、ムラカミの事情を鑑みれば致し方ない。
 サクラバさんの辛抱強さ、意識の高さには頭の下がる思いだ。時には優しく、時には厳しく、ムラカミに接してくれたおかげで、今のムラカミは自分を抑制できるようになった。不安や怒りがないわけではないが、それを他者にぶつけたところで何かが変わることはない。ようやくムラカミはそれがわかったのだ。

 ムラカミの枕もとには写真立てが置いてある。一度、床に叩きつけたことがあって、ガラスの入ってない写真立てだ。
 サッカーゴールをバックに高校生のムラカミがチームメイト達と一緒に写っている。濃紺のユニフォームは襟が赤で、下は濃紺の短パン。赤のサッカーソックスを穿いた両脚は日に焼け、膝は草や泥で汚れている。
 
 今では、ムラカミはパジャマのズボンの中ですっかり細くなってしまった両脚を、自分の両脚であると認められるようになった。眠りから目覚めた時に奇跡が起きて、脚に感覚が戻っていないかと願ったこともあったが、今では、一つ一つの朝に目覚めることが奇跡なのだと思っている。

 ムラカミは点滴の青痣がついた腕を伸ばし、ベッドサイドにある引き出しから日記を取り出そうとした。上手く掴めず、十数枚のページがぱらぱらと落ち、サクラバさんに伝えることのない言葉が踊った。

  −了−

〜「短パン、日記、いじわる(意地悪でも可)」

ようやく三語が書けました。
流れが速すぎて、追いつけません。。。。

ええっと、この『天使日記』、わかりづらいだろうけれど、ムラカミの一人称で書こうとしたんですよ。「僕」や「俺」と呼ばせずに、自分のことを「ムラカミ」と呼ばせてみたんですけど、最後の最後で、三人称になってしまった。
どうにもこうにも、書きたいと思っていることを全部入れたら、最後でバランスが崩れちゃったし。
バランスを崩したくないのなら、ちゃんと統一して書けばいいのに、と、今更ながらに、ぐちぐち。


追記:
間違えて書いてたじゃないの〜。
「サクラバさん」とする所を「ムラカミさん」だなんて(・_・;)
訂正しました。
あー、恥ずかしい。。。。。

後味

ハッピーエンドの小説は好きなのだけれども、最近書くものは(と言ってもそんなに多くはない、むしろ稀にしか書いていない)ハッピーという言葉からは程遠い終わり方をしている。

自分の精神状態はいたって平穏で、可もなく不可もなく、といった日常を送っていて、あまりにも平穏なため、その反動から(どんな反動だ)きているのか、などと考えてはみたものの、そんなことはどうでもいいね(^^ゞ

一つ確実に言えるのは「閉じた話恐怖症」があるということ。
起承転結のしっかりとした話は、話がちゃんと着地してくれるので安心はできるけれども、あまり面白いとは思わない。
よく「行間を読め」ってことを言われるでしょ?
最近の私は、行間のみならず、小説が終わった後の、そこを読んでほしい、と思っている。

話を終わらせることのできない言い訳ではないことを祈る!




って、タイトルのことに関連しないまま終わるところだった。。。

そうそう、後味は大切です。
どんなに辛い終わり方をしていても、辛い未来が待っているような終わり方をしていても、透明感は持たせたい。

ということで、稀から脱却することを祈る!!

おひさしゅう

プライベートが忙しくてブログをほったらかしのまま、随分と日が経ってしまいました。

何故忙しかったかと言うと、両親が引っ越しをするこになって、それにかかりっきりだったからです。
引越し自体は、らくらくパックだったので本当にラクだったのですが、引越しにまつわるあれこれが煩雑でした。
新しい所(介護付き有料老人ホーム←老人ホームと言うより、マンションやホテルの雰囲気)との契約を結んだり、役所の手続きをしたり、今まで住んでいた家を処分したり。両親のアッシー(死語?)となって車を運転したり、母の愚痴を聞いたり(笑)。

それらも昨日でようやく終わりましたー。
両親は新しい生活を始め、私は元の生活に戻りました。
今回の件では、若い頃に司法書士事務所で働いたことが随分と役に立ちました。
で、そのことが少し小説の素となっています。
琥珀さんのサイトで行われるチャレンジカップに投稿した作品がそうです。
http://www1.ttcn.ne.jp/~NIGIHAYAMI/
な、なんと、われらがおづねさんも参加されますので、是非、皆さんもお読みになってください!
芳野作品は、えーと、相変わらずの作品なので、頭痛がしないようでしたらお暇な時にどうぞ。


実家を処分した時のことやあれこれのことも、いつかは小説になることがあるかも、ないかも。

とりあえず、今日はここまで!

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